ニュースバリュー 2013 11 10
書名 ニューズウィーク日本版 2013 11 12
「福島汚染水の語られざる現実」
「恐怖を煽ってしまった有力メディアの罪」
「事故直後から続いた不正確な情報の流布を
汚染水問題で繰り返さないためには」
事故に関して質の高い現地レポートを掲載していた
ニューヨーク・タイムズ紙も、
誤解を招く情報や誤った情報を報じたとして、
不適切だった報道を3つ指摘しています。
恐怖にとらわれている人々は、
この種の報道に影響されやすい。
望ましいのは、
市民とメディアの「科学リテラシー」を高めることだと指摘しています。
科学オンブズマン制度を作り、
専門的な内容を一般市民に、
わかりやすく伝えられる人物を起用すべきだと説いています。
さらに、ニューズウィーク日本版では、
厳しすぎて、非現実的な安全基準値にも言及しています。
「日本の飲料水1リットル当たりの
セシウムの安全基準値 10ベクレル以下」
「福島原発の地下水1リットルを海に放出する際の
セシウムの安全基準値 1ベクレル以下」
ちなみに、平均的な人間の尿に含まれる、
カリウムからの自然放射能の量は、
1リットル当たり約50ベクレルだ。
しかも、カリウムに「放出基準」はないと指摘しています。
この記事には、補足が必要かもしれません。
なぜ、人間は、尿で放射線を放出しているか。
それは、人間が野菜を食べるからです。
植物が成長する時、カリウムは必須元素です。
しかし、カリウムには、カリウム40という放射性同位体がありますが、
植物は、カリウム40も取り込んでしまうため、
野菜を食べる人間も、カリウム40を取り込んでしまいます。
ウィキペディアによれば、
「カリウムは、岩石に大量に含まれるほか、
動植物にとって必要不可欠な元素である。
食品中にもカリウムが多く含まれ、
白米1kg中の放射能は33Bq(ベクレル)、乾燥昆布は1600Bq/kg、
納豆は200Bq/kg、豚ひれ肉は120Bq/kg、牛乳は45Bq/kgほどになる。
外洋の海水中には1リットルあたり12.1Bqが含まれる。
カリウムは水に溶けやすくナトリウムと似た性質を持ち、
経口摂取するとすみやかに全身に広がる。
生物学的半減期は30日とされる。
人体が持つ放射能は、体重60kgの成人男子で約4000ベクレルであり、
これによる年間の内部被曝線量は、0.17ミリシーベルト(mSv)となる」とあります。
さて、知人によると、報道には、このような傾向があるそうです。
日経平均株価が暴落すると、1面トップで報道して、
逆に暴騰したときは、報道しない傾向があるそうです。
その理由は、簡単です。
「日経平均株価、暴騰 日本経済は明るい」
これでは、新聞も週刊誌も売れません。
こんな見出しでは、営業上、困るのです。
このような内容では、新聞や週刊誌を買う人は少ないでしょう。
「日経平均株価、暴落 日本経済、破滅か」
これなら、新聞も週刊誌も、よく売れます。
誰もが気になって、新聞や週刊誌を買うでしょう。
新聞だって週刊誌だって、食べていく必要があります。
だから、必然的に「売れる記事」が必要となるのです。